杉浦 剛の記事

感情を文字に、言葉に表情を。

人に優しくされた時

自分の小ささを知った

って、まんまモンパチのあなたにのパクリになってしまいそうだけど、その気持ちになった一日だった

 

釣りをした

久々の釣り場

大きな太平洋に向かい合える場所へ行った

そこでは何も釣れなかったけど、面白かった

それから場所を変えのんびり投げ釣り

右にいた方がウミタナゴを連発していて

思わず拍手をしたら

お爺さんははにかんでいた

それから左にいた方は子供連れの御三方

微笑ましい家族の声が終始聞こえていた

羨ましいなと思った

 

と、右の方が道具を片付け始め

魚の下処理を始めた

周りはウミネコだらけ

普段はあれはB-29だと車に乗り隠れるが

今日は地べたに座ってどっしり構えた

被弾すること無く無事だった

処理を終えて車に道具を積み込み

帰るのかと思いきやこちらに歩いてきた

こんにちはと声を掛けると

「そのクーラーさ、氷入ってらが?」

と置いていたクーラーボックスを指さした

入ってる事を告げると

「タナゴ、山分けすんべ」

 

なんと、捌いて丁寧に海水処理した、持って帰るだけで何の料理にでもできる状態の魚を10匹も分けてくれた

ありがとうございますと心から言った

帰りの車で去る姿

カッコ良かった

 

日が暮れてきて

初めてのアタリがきた

狙い通りのマコガレイ

またアタリがきた

今度はハゼ

 

最高の食材が手に入ったと喜んでいたら

左にいたご家族のお父さんがイソメの容器を持ってこちらに来た

「イソメ、まだ釣り続けるのなら良かったら、余ったのでどうぞ」

 

みんなどうしてこうも優しい

 

お子さんがピストルのおもちゃを持っていて

全力で撃たれてみせた

それくらいしかできる事が無いから

お母さんにも挨拶をして、素敵なご家族とさようならした

帰ったら釣れてたアイナメを料理にしながら

賑やかで幸せな時間を過ごすのかなとか想像してたら

やっぱり羨ましいなと思った

 

今日は弟がずっと一緒に釣り歩いてくれた

おめでとう

 

なかなかこんな日は体験した事が無くて

なにかバカでかい事の前触れなんじゃないかって思うくらい

今でもなんかそう思う

 

八戸にも優しさに溢れた人がいる

そう確認した

 

お前さんの故郷はどこだ?って聞かれてもあんまり答えたくなかった

いつからか皮肉者になってた

理由は一つ二つじゃない

八戸ナンバーってだけで

嫌われてるんだなって感じる事がたくさんあった

海へ行っても山へ行っても都市部へ行っても

一度は県外で車を買い別の県のナンバーだったけど事故って失ってしまった

 

今は八戸ナンバーに落ち着いている

とにかく今日は有意義な一日だった