杉浦 剛の記事

感情を文字に、言葉に表情を。

クリスマセン

朝、枕元にあったのは脱ぎ捨てたニット帽とキャップ

ニット帽を被り病院に行って採血してきた

針が腕に挿さるところを見るのは嫌いじゃない

こんな俺にもちゃんと赤い血が流れているのをしっかり見てきた

 

一度帰宅して

今度は暖かいからキャップに変えて

弟に好きな店に連れてってもらった

それでもう満足

灰皿横のベンチにぴったりくっついて座っていたカップルがいて

タバコ吸っても良いですかと聞いたら快く承諾してくれた

それだけで嬉しいと思った

 

家まで送ってもらって

ぴこにただいまを言って

魚たちに餌をあげて

イモリにも餌をあげて

みんなの目をいつもより長い時間見てた

ゴキゲンになったぴこは吉幾三の歌を歌って

魚たちは全身を振り回しながら泳いで

イモリは美味しそうにまばたきをして

一人だけどなんか一人じゃない

種類は違うけどみんな大事な家族

どんな立派な鳥かごより

どんな広い水槽より

高価なものは用意してあげられないけど

その限られた空間でしか生活させられない分だけ

幸せにする

一日でも長く健康でいてもらう

 

俺は今は布団に入って休み始めた

今日の八戸は天気も良く寒さも和らいで

最近にしては過ごしやすい

みんなにとって良い日になれば良いな